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平成19年労働白書「雇用、失業の動向」より 2007年08月20日

平成19年版労働白書が発表になりました。
 景気の回復により全体としては明るい傾向ではありますが、働き盛りの年齢層での超過勤務や非正規社員と正規社員との格差など、これから日本経済が力強く成長するためには、不安要因も見られます。白書のうち「労働経済の推移と特徴」について3回に分けて掲載いたしますが、1回目は「雇用・失業の動向」です。

※ 景気の回復により、バブル期を越える求人数を記録するなど、全体的に明るい傾向が見られるなか、雇用不足感も出始めています。また地方の失業率を見ると、上位と下位の格差が拡大しています。

【雇用、失業の動向】

1)労働力需給の動向

■過去のピークを超えた求人

バブル期のピークである1990 年10 〜 12 月期の水準(新規求人66 万人、有効求人185 万人)や高度経済成長期のピークである1973 年7 〜 9 月期の水準(新規求人70 万人、有効求人203 万人)を超え、既往最高の水準となっている。

■減少傾向にある求職

おおむね新規求職の減少率に比べて有効求職の減少率は大きく、求職期間は短くなる傾向にある。

■有効求人倍率は2006 年を通じて1 倍を上回る

求人の増加傾向と求職の減少傾向を背景に、有効求人倍率、新規求人倍率はともに上昇し、バブル崩壊以降の3 回の景気回復過程の中では、最も高い水準にある。

■増加傾向にある正社員の就職件数

全体の有効求人倍率と比較して低い水準にとどまっており、全体の有効求人倍率よりも低い伸びにとどまっており、全体の有効求人倍率との格差は拡大する傾向にある。
また、新規求人数に占める正社員求人の構成比は、2006 年には43.0 %と前年差1.1 %ポイントの低下となっている。、正社員の充足率については非正社員の充足率を上回る水準となっている。
また就職件数は増加している。

■徐々に高まる雇用不足感

景気が回復していく中で、総じて企業の雇用不足感が徐々に高まってきている。常用労働者の不足感がパートタイム労働者の不足感を上回っている。

2)雇用、失業の動向

■増加傾向にある就業者数・雇用者数

就業者数・雇用者数は共に緩やかな増加傾向で推移。

■全般的な増加がみられる雇用者数

建設業以外の産業においては、総じて雇用者数が前年同期差でみて増加する傾向にある。特に製造業の雇用者数については、大幅な増加が続いている。

■労働力人口は増加傾向

労働力人口は、少子高齢化による人口構成の変化等により、長期的には減少していくことが見込まれるが、2005 年以降は、高齢層を中心に労働力人口比率が上昇したことにより、労働力人口の増加がみられた。

■低下傾向にある完全失業率

2006 年4 〜 6 月期以降は、自発的失業者数が減少し、完全失業率は再び低下傾向にある。

■改善する若年層の完全失業率

15 〜 24 歳層については、2006 年には、男性は8.8 %、女性は7.2 %と、他の年齢階級と比べ依然として高い水準にあるものの、男性は2003 年(11.6 %)、女性は2002 年(8.7 %)をピークとして、低下している。特に男性の15 〜 24 歳層(1.1 %ポイント低下)と女性の25 〜 34 歳層(0.9 %ポイント低下)で大きく低下している。

3)就業形態別の雇用動向

■上昇傾向にある非正規雇用割合

非正規雇用割合は、上昇傾向にあり、また新規求人数に占める派遣求人数の割合も上昇傾向にある。

■産業別の雇用形態別雇用者数の動向

正規雇用者数については、製造業(前年差32 万人増)、医療,福祉(同12 万人増)などで増加した一方、卸売・小売業(同7 万人減)、飲食店,宿泊業(同7 万人減)などで減少した。

■増加傾向に転じた正規雇用者数

正規雇用者数は減少傾向にあったが、2006 年1 〜 3 月期前年同期差7 万人増、4 〜 6 月期同46 万人増、7 〜 9 月期同36 万人増、10 〜 12 月期同59 万人増と、このところ増加に転じている。
新規学卒者の就職率の改善等を背景に、2006 年には15 〜 24 歳層において増加に転じたほか、35 〜 44 歳、55 〜 64 歳及び65 歳以上の各年齢階級においても引き続き増加した。
男性は2006 年1 〜 3 月期以降、女性は同年4 〜6 月期以降、増加に転じている。一方、男女ともに、派遣社員をはじめとした非正規雇用者数も引き続き増加している。
2006 年には男女とも15 〜 24 歳層で正規雇用者の割合が上昇に転じている。一方、男性及び女性の25 〜 34 歳層や女性の35 〜 54 歳層では、引き続き非正規雇用者の割合が上昇しており、特に女性の25 〜 34 歳層や35 〜 54 歳層を中心に、派遣社員の割合が大幅に上昇している。

4)若年者の雇用状況

■堅調な新規学卒就職率
■増加傾向にある高校新卒者の求人と求職
■引き続き高い離職率
入社3 年以内の離職率については、1990 年代後半以降、ほぼ横ばいで推移しており、2003年の就職者における3 年以内の離職率は、高校卒業者で49.2 %、大学卒業者で35.7 %と引き続き高い水準にある。

5)地域別の雇用情勢

■改善テンポに差がみられる地域の雇用情勢

2006 年10 〜 12 月期に有効求人倍率(季節調整値)の高い上位3 都県と、有効求人倍率の低い7 道県の有効求人倍率の推移をみると、今回の景気回復局面を通じて上位3 都県と下位7 道県との有効求人倍率の水準の差は拡大している。

<上位3都県>
 (1)愛知県:1.91
 (2)東京都:1.47
 (3)福井県:1.43
※ 全国:1.07
<下位7都県>
 (41)秋田県:0.64
 (42)鹿児島県:0.61
 (43)北海道:0.60
 (44)長崎県:0.59
 (45)高知県:0.45
 (47)沖縄県:0.44
 (46)青森県:0.45

6)外国人労働者の状況

■増加が続く外国人労働者

直接雇用の外国人労働者数は1996 年の103,044 人から2006 年の222,929 人(約2.2 倍)、外国人直接雇用事業所は1996 年の14,053 箇所から2006 年の27,323 箇所(約1.9 倍)と増加している。特に直接雇用の外国人労働者数については、2002 年までは年に1 万人程度の増加幅であったところ、2003 年以降は2 万人以上の増加幅となり、2006 年には前年差24,549 人増と増加した。
職種別では、生産工程作業員が全体の53.6 %と外国人労働者の過半数を占めているほか、専門・技
術・管理職の20.5 %、販売・調理・給仕・接客員の14.9 %が続いている。

7)障害者雇用の状況

■改善がみられる障害者雇用情勢

2002 年の246,000 人から2006 年の284,000 人(約2.5 倍)へと38,000 人の増加となっている。また、実雇用率についても、2004 年の1.46 %から、2005 年には1.49 %、2006年には1.52 %と上昇傾向にある。実雇用率が1.5 %台となったのは初めてであり、障害者雇用の着実な進展がみられる。

Name avantistaff : 2007年08月20日 12:11


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