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労働生産性が高い企業ほど能力開発の取組重視 2008年06月23日

<ポイント>

・ 労働生産性が高いと認識している企業ほど、能力開発の取組を重視
・ 「人材育成に問題がある」とする事業所は約8割
・ 正社員を大きく下回る非正社員に対する教育訓練実施割合
・ 「忙しくて自己啓発の時間がない」など多くの労働者が自己啓発に問題意識
・ 団塊の世代の退職等に伴う技能継承の問題があるとする事業所は約3割

「能力開発基本調査」は、我が国の企業、労働者の能力開発の実態を明らかにすることを目的としている。平成19年度は、平成18年度(平成18年4月1日〜平成19年3月31日)の1年間の能力開発の方針、教育訓練の実施状況、自己啓発の実施状況等について、平成19年11月から平成20年1月にかけて実施したものである。

1 労働生産性が高いと認識している企業ほど、能力開発の取組を重視

(1) 労働生産性が高いと認識している企業は、全体に比べて、能力開発のための制度や取組について、「大いに役に立つ」とする割合が1〜2割程度高い(計画的なOJT38.3%、OFF-JT23.2%、自己啓発25.3%、手当支給や人事上の配慮28.0%、キャリアプランの策定16.7%)。また、非正社員についても同様の傾向がみられる。

(2) 労働生産性が高いと考える事業所ほど能力開発の実施率は高い傾向にある。

2 「人材育成に問題がある」とする事業所は約8割

(1) 「人材育成に問題がある」とする事業所は、8割弱(77.3%)にのぼる。
(2) 問題の内訳を見ると、「指導する人材が不足している」(50.5%)、「人材育成を行う時間がない」(47.3%)、「人材を育成しても辞めてしまう」(41.1%)などの順となっている。

3 正社員を大きく下回る非正社員の教育訓練実施割合

(1) 正社員に対する「OFF-JT」実施事業所は約8割(77.2%)、「計画的なOJT」実施事業所は約5割(45.6%)、「自己啓発支援」実施事業所は約8割(79.7%)となっている。一方、非正社員に対する「OFF-JT」実施事業所の約4割(40.9%)、「計画的なOJT」実施事業所の約2割(18.3%)、「自己啓発支援」実施事業所の約5割(48.4%)と正社員に比べて大きく下回っている。

(2) OFF-JTを受講した者の割合は、正社員では6割弱(55.3%)、非正社員では約3割(27.6%)となっている。また、OFF-JTを受講した者の平均延べ受講時間では正社員は43.4時間、非正社員の20.6時間と、正社員に比べて大きく下回っている。

(3) 受講したOFF-JTの役立ち度をみると、正社員では、「役に立った」が5割弱(46.2%)、「どちらかというと役にたった」5割弱(45.4%)となっている。非正社員では、「役に立った」が5割弱(46.6%)、「どちらかというと役に立った」が約4割(40.5%)となっており、正社員と非正社員ともに、同様の傾向になっている。

4 「忙しくて時間がない」など多くの労働者が自己啓発に問題意識

<自己啓発の実施状況>

(1) 自己啓発を行った者は、正社員では6割弱(56.4%)、非正社員では約3割(32.7%)となっている。
(2) 自己啓発を行った者の一人当たり平均延べ受講時間は、正社員で55.4時間、非正社員で48.7時間。

<自己啓発上の問題等>

(1) 自己啓発に問題があるとした労働者は、正社員では8割弱(77.1%)、非正社員では約7割(68.8%)。
(2) 自己啓発における問題として、正社員、非正社員ともに「仕事が忙しくて自己啓発の余裕がない」(62.0%、37.8%)を挙げる割合が最も高く、次いで、「費用がかかりすぎる」(34.0%、28.8%)などとなっている。
(3) 正社員に比べ、非正社員が問題とする割合が高いのは、「家事・育児が忙しくて自己啓発の余裕がない」、「やるべきことがわからない」、「セミナー等の情報が得にくい」、「適当な教育訓練機関が見つからない」。

<キャリア・コンサルティングを導入している事業所>

(1) キャリア・コンサルティング制度を導入している事業所は7.9%にとどまっている。事業所規模別でみると、5000人以上では32.6%、1000〜4999人では24.9%と大規模事業所では導入率が高くなっている。キャリア・コンサルティング制度を導入していない事業所が具体的な理由として挙げるものをみると、「労働者からの制度導入の要望がない」が27.6%、「制度導入のメリットを感じない」が21.1%となっている。

<職業生活設計における正社員と非正社員の考え方>

(1) これからの職業生活の設計についての考え方について、正社員は、自分自身での職業生活設計を主体的に考えていきたいとする者が約7割(70.6%)を占めている
(2) 一方、非正社員においては、主体的に考えていきたいとする者が半数強(54.4%)で、「わからない」とする者が2割程度(21.3%)となっている。

5 団塊の世代の退職等に伴う技能継承の問題があるとする事業所は約3割

(1) 団塊の世代の退職等に伴う技能の継承問題に対して、問題があるとする事業所は、約3割(32.7%)となっている。
(2) 業種別にみると、「製造業」51.6%、「電気・ガス・熱供給・水道業」51.2%、「建設業」49.3%の順となっている。
(3) 事業所規模別にみると、5000人以上規模では約8割(79.3%)、1000人〜4999人規模では約6割(63.1%)、500人〜999人規模では約5割(51.5%)に達しており、規模が大きくなるほど問題があるとする事業所の割合が高い。

6 技能継承の取組

(1) 技能継承の問題に対して「取組を行っている」事業所は約7割(72.6%)となっている。
(2) 業種別にみると、「電気・ガス・熱供給・水道業」(89.3%)、「建設業」(86.9%)、「製造業」(86.1%)の順となっている。
(3) 事業所規模別にみると、5000人以上規模では約9割(90.6%)、1000人〜4999人規模では9割(90.0%)、500人〜999人規模では約8割(82.1%)に達しており、規模が大きくなるほど取組を行っている割合が高くなっている。
(4) 取組の内容としては、「退職者の中から必要な者を選抜して雇用延長、嘱託による再雇用を行い、指導者として活用している」が63.4%と最も高い回答割合となっている。この他では、「中途採用を増やしている」(37.9%)、「新規学卒者の採用を増やしている」(22.9%)の順となっている。

7 OFF-JTへのe−ラーニング導入状況

(1) 正社員に対して、OFF−JTとしてe−ラーニングを導入している事業所は約3割(29.6%)となっている。業種別にみると、導入割合が高い順に電気・ガス・熱供給・水道業(78.7%)、金融・保険業(74.0%)、情報通信業(56.4%)などとなっている。事業所規模別でみると、規模が大きくなるほど導入率は高くなる傾向にあり、1000人以上の規模では7割前後となっている。

(2) 一方、非正社員に対して、OFF−JTとしてe−ラーニングを導入している事業所は2割強(24.3%)であり、OFF−JTや計画的なOJTの実施状況と比べると正社員との差は小さい。業種別にみると、導入割合が高い順に、金融・保険業(61.2%)、電気・ガス・熱供給・水道業(47.9%)、情報通信業(47.0%)などの順となっている。


詳細は下記にて
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/06/h0609-1.html


Name avantistaff : 2008年06月23日 09:15


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